釣れない背中

釣れない釣りが好きなんです。


空のバケツ、音沙汰ない釣り糸、

波の音、潮のかおり‥‥


それだけあれば、幸せです。


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私の父も磯釣り師で、仲間との釣行を

よく聞かせてくれました。


大きな魚拓がうちにありました。


ある時はすごい波が来て、3人とも沖に流されてしまい、釣竿も車の鍵も何もかも海に飲まれたとか、


またある時は

テトラから足を滑らせ落ちてしまい、死が頭をよぎったくらい恐ろしかったけど

通り過ぎるおじさんが気付いてくれて、

「どうした?手を掴んで」と助けてくれようとしたので、父が

「危ないからおじさんまで落ちてしまう」と言ったら、

「俺は大丈夫。いいから掴みなさい。」といってくれたのでつかまると、

熊のような大きな手とすごい力で一気に引き上げてくれた、とか。


私はこんな大物が釣れた!というハッピーエンドよりも


こんな大物をバラしたとか、足を滑らせて海に落ちたとか、テトラからテトラへ移る時にバランスを間違えて前にも後ろにも動けなくなってしまう、しかもひとりぼっちで!というストーリーに惹かれます。



そういえば大学生のころ、

ブルデートで琵琶湖へバス釣りに行った時、初心者の私の友人に釣り方を教える優しい彼氏。朝焼けが美しくて、空気も澄んで最高の天気の中


私の友人の一投目。

振りかぶった竿の針が3メートル横の彼氏の後頭部につき刺さって、


痛っ!と言っているのに、私の友人は「あれ?あれ?」と竿を強引に引っ張るので、彼氏は「痛い痛い!ちょっと!」とか言うが気付いてもらえず、


私は一人大爆笑し、友人カップルは「引っかかっとる!痛い!やめて!!ちょっと竿おろして!」などとまだやっていて。


「釣れとる!釣れとる!」と私も必死に言うが、笑いが抑えられない。彼氏を釣る女。最高に笑ったなぁー。


そしてお腹が空いてきてそろそろランチ行こうか?というタイミングで

私の彼がバスを一匹ちゃっかり釣っていました。それも赤ちゃんみたいな小さいの。



また、テレビ番組の悲運のマグロ漁師「山本秀勝物語」も大好きで。3年間釣れてないとか、大間の海で途方にくれる背中がたまらないんです。


ドラドラ、えっなんで〜

やいやい!うそぉ、、、


このフレーズを聞きたくて毎年見ています。

またお正月に会えるのが楽しみだなぁ!


ステイホームで釣り談義^ ^

笑える釣り噺があれば、教えて下さい!

コメント待っています^ ^